母が介護の認定調査を受けることになった。認定調査は大変って聞いたことある。上手く受けるコツとかあれば教えてほしい。
こんにちは、麦マネです。
普段は居宅のケアマネ&認定調査員の仕事をやっています。認定調査の経験は500回以上。
そんな認定調査に詳しい僕が、認定調査を受けるコツを解説しますね。
初めて認定調査を受ける方、2回目以降の認定調査を受ける人の参考になれば幸いです。
認定調査とは?
認定調査とは介護認定を決めるための調査です。
結果次第では今後の介護サービスの利用方法が大きく変わるかもしれない。
だから認定調査をみんな恐れているんですね。
介護認定を決めるための調査
認定調査は介護認定を決めるための調査。
認定調査を受けるタイミングは、
- 初めて介護認定の申請をしたとき
- 介護認定の更新手続きを行ったとき
- 途中で認定の見直しをしたとき
初回申請のときだけでなく、定期的に認定調査を受けなければいけません。
認定調査が恐れられる理由
その認定調査ですが、多くの人に恐れられています。
理由は、結果次第では最長4年間の生活に影響を与えるからです。
4年間に与える影響は大きく、
メリットデメリットがあるけど、ほとんどのケースで
『お金が高くなるのは困るけど、介護サービスが減るのはもっと困る。』
だから介護認定が低くなるかもしれなので、認定調査が怖いのですね。
ただし認定調査が全てではない
そんな理由で認定調査が恐れられているのですが、決して認定調査で全て決まるわけではありません。
『主治医意見書』もかなり影響します。
主治医意見書もしっかり対策をとっておきましょう。
認定調査で聞かれること
どんなことを聞かれるのかドキドキなんですけど…
ザックリこんな感じだとイメージしてください。
身体機能・起位動作
- 麻痺や拘縮はありませんか
- 寝返りはできる
- 5m何もつかまらずに歩ける
- 片足上げることはできる
- 体はどうやって洗う など
生活機能
- 排尿排便の介助方法
- 衣類の着脱方法
- 食事はどうやって食べる
- ムセはないですか
- 移動するときの介助方法 など
認知機能
- 自分の名前を言える
- 生年月日を言える
- 5〜10分前のことを覚えてる
- ここはどこですか?
- 今の季節はわかる など
精神・行動障害
- 被害妄想や作話
- 昼夜逆転
- 介護抵抗
- 物や衣類を破く
- ひどい物忘れ など
社会生活への適応
- 調理
- 買い物
- 薬の管理
- お金の管理 など
過去14日間にうけた特別な医療について
- 点滴
- 褥瘡の処置
- 透析
- 酸素療法 など
これら74項目を聴取したり、動作の確認をしていくわけです。
もっと詳しく知りたい人は厚生労働省の認定調査員テキストを読めば、74項目の全容が明らかになります。
認定調査を上手に受けるコツは7つ
どんなこと聞かれるか、なんとなくイメージが湧いたよ。
でも母がしっかりと伝えられるかしら?不安…
大丈夫( ^ω^ )
認定調査を上手に受けるための7つのコツがあります。
- 認定調査には必ず立ち会う
- 伝えたいことはメモしておく
- スマホなどで普段の姿を撮影しておくのも有効
- 伝えづらいことは別の場所で伝える
- 嘘はつかない
- 焦ってはいけない
- 調査員の時間にあわせる努力も必要
決して難しいことではなく、誰にでもできる再現性あるコツです。
後半⑤〜⑦は調査員へ不満を持たせないためのテクニックです。
①認定調査には必ず立ち会う
一人で認定調査を受けさせると、いつもの様子が伝わらずに、介護認定が軽くでる可能性があります。
ツッコミどころ満載の「認定調査あるある」は以下の通り。
普段はフラフラ歩き、認知症でわけわかめ٩( ᐛ )و
だけど認定調査員の前では、
ビシっと歩き、質問にもすらすら答える紳士。
おい、あんた誰だよ!
だから、普段の状況を伝えることができる人が、必ず立ち会わないといけません。
さっきはあんな感じだったけど、普段は違うんですよ。
こんな感じでいいので、普段の状況を伝えましょう。
これは基本の基です!!
②伝えたいことはメモしておく
「あれも言わなきゃ」「これも言わなきゃ」なんて考えていても言い忘れてしまいます。
- 興奮して我を忘れる
- 話が逸れて元に戻れない
伝えたいことは簡単にでもメモしておきましょう。
③スマホなどで普段の姿を撮影しておくのも有効
なんだかんだ言っても、普段の姿を見せるのが一番です。
とはいえ、先ほど解説した通り、調査員の前ではビシっとなり、普段の姿を見せてくれません。
そういう時に有効なのがスマホなどの動画撮影です。
普段の姿を見てもらえれば、認定調査もリアルに書いてもらえますよね。
④伝えづらいことは別の場所で伝える
認定調査とはいえ、本人の前では言いにくいことがあります。
具体的には『精神・行動障害』になるのですが、
母は被害妄想があるんですよ。
なーんて、本人の目のまえでは言いにくいじゃないですか。
とはいえ、介護の手間がかかっていることを、言わないのは勿体ない。
だから認定調査が終わった後に、玄関先など場所を変えてから伝える工夫が必要です。
⑤嘘はつかない
認定調査を進めていく中で、『さっき言ったことと違うじゃん?』なんてことがあります。
辻褄が合わなくなりますし、何より調査員との信頼関係が担保できません。
正直にありのままの状況を伝えて、調査員の心を動かした方が、よっぽど融通を効かせてもらえますよ。
⑥焦ってはいけない
「あれも伝えなきゃ」「これも伝えなきゃ」その気持ちは分かります。
だけど、一度に何もかも言われても、認定調査員の脳みそが処理できないので無意味です。
歩くときは杖を持ってヨタヨタ歩きます。そのままトイレに行くのですが、いつも失敗ばっかり。お風呂にも入ろうとしないし。デイサービスの迎えの準備もできないし…
伝えたい気持ちはわかるけど、一問一答の姿勢を忘れないようにしましょう。
⑦調査員の時間にあわせる努力も必要
仕事が忙しいから17時過ぎか、日曜日でお願いします。他の曜日は対応できないので困ります。
本当にこういうのはやめた方がいいです。
- 調査員だって時間外の仕事はやりたくない
- 早く終わらせたいので、調査が適当になる
認定調査が成立しなかったら、最終的に誰が困るのかを理解していないようですね。
認定調査後の流れ
- 介護認定の申請をする
- 主治医の意見書
- 認定調査を受ける
- 介護保険証が届く
- ケアマネを決める
- ケアプラン作成
- 契約、利用開始
※1〜3の順番は市町村によって違う
申請から約30日で介護保険証が届くので、ケアマネに相談に行きましょう。
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