主治医の意見書ってなに?介護認定を動かすテクニック【ケアマネ解説】

患者の前で主治医意見書を書いている先生
娘さん
娘さん

介護認定の申請をしたら主治医の意見書をもらった。これって病院に出すだけでいいのよね?

それよりも認定調査のことでドキドキ。

こんにちは、麦マネです。H22よりケアマネをやっています。

そんな私の回答ですが、

介護認定審査会では、認定調査よりも主治医意見書のほうが信頼されているのを知っていますか?

主治医意見書の書き方次第で、せっかく認定調査で伝えたことも、ひっくり返されることも…。

『主治医意見書なんて出すだけじゃん』と諦めずに、しっかりと介護認定対策を打ちましょう!!

ちなみに認定調査については別記事を参考にしてください。

主治医の意見書ってなに?

主治医意見書

そもそも主治医の意見書ってなんの役割があるのでしょうね?

診断書のようなイメージがあると思いますが、そのイメージで大丈夫。

では介護認定と何が関係あるのかを解説していきます。

認定調査よりも信頼性がある書類

主治医の意見書とは、介護認定を決めるための書類の一つです。

認定調査の内容が間違っていないかを、主治医の意見書を参考書類として使われます。

整合性が取れていない場合は、 認定調査の方が修正されます。

もう一度いいます。

修正されるのは認定調査です。

麦マネ
麦マネ

認定調査よりも主治医の意見書が信用されるスタイルね。

主治医意見書の費用について

主治医の意見書は公費負担なので、 患者負担はありません

ただし診察代などは別です。

主治医意見書のお金を払ったという意見をよく聞きますが、それはついでに診察や薬も処方してもらっている可能性大です。

主治医の意見書にはこんなことが書いてある

  • 傷病に関する意見
  • 特別な医療
  • 心身の状態に関する意見
  • 生活機能とサービスに関する意見
  • 特記すべき事項

認定調査のような麻痺や認知症などの項目もあるけど、病気に関することがメインです。

主治医の意見書を提出する病院

主治医が笑っている

かかりつけ医に書いてもらうのが一番なのですが、実際にはそうとばかりいきません。

そもそも『私のかかりつけ医はどこなの?』なんてパターンもよくあります。

いくつか例を用意しましたので参考にしてください。

かかりつけ医に提出しよう

第1に優先して提出するのはかかりつけ医です。

おばあちゃん
おばあちゃん

内科、整形、眼科、たくさんかかりつけ医がいるよ。

複数の医療機関にかかっていても、主治医意見書は一枚だけです。

一番不調と思う疾患や、毎日薬を飲んでいる医療機関などを優先するとよいでしょう。

かかりつけ医の選択はケースbyケースなので、これという正解はありません。

ただし、内科医や整形外科に提出するケースが多いのも事実です。

入院中は入院先の病院へ

ただし、入院している場合は、入院先に提出したほうが良いでしょう。

理由はシンプルに、入院中の状態がかかりつけ医では分からないから。

医者
医者

入院前の状態なら書けるけど、それを書いても意味ないよね。

大学病院でもいいの?

大学病院であっても、そこの主治医が書いてくれるなら問題ありません。

規模が大きい病院であれば、主治医意見書を書いてもらえるかを前もって確認をしておきましょう。

主治医がいない場合は?

おじいちゃん
おじいちゃん

私は病院にかかっていない。 薬も飲んでいない。

主治医がいない場合は、申請をするときに市町村に相談してください。

主治医の意見書を書いてくれる病院を、市町村が紹介してくれます。

主治医の意見書と認定調査。どちらを先に終わらせる?

患者から聞き取りをしている主治医

たまにこんな相談があります。

『調査が終わってから意見書でしょ。』『主治医の意見書出してから調査でしょ』

順番にこだわらなくていいので、急いで主治医のもとへ意見書を提出してください。

理由は以下のとおり、

  • 病院の先生は忙しい
  • 主治医意見書を書くのが遅れるのはよくある話
  • 中には2ヶ月たっても書いてくれない先生も

結果的に、介護認定がなかなか下りないので、介護サービスの利用開始が遅れる事態になってしまいます。

順番はどちらでもいいのですが、主治医の意見書は時間がかかることを見越して行動するのみ。

ちなみに、介護認定の申請方法では『申請から認定までの期間は約30日』と解説しています。これは認定調査も主治医意見書もスムーズに終わった場合。主治医の意見書をいつまでも手元に持っていては、当然ながら介護認定が遅れるのは当然の話です。

主治医の意見書をしっかり書いてもらうテクニック

主治医と患者が向き合って話をしている

ここまで、主治医の意見書は大事だ!と話をしてきました。

では、しっかりと主治医意見書を書いてもらうためにやることは、

  • 診察の時に直接、主治医意見書の提出を伝える
  • 可能であればその場で直接渡す

〜例えばこんな感じ〜

おばあちゃん
おばあちゃん

先生、介護認定を受けることになったので、主治医意見書をお願いします。

医者
医者

そうなんですね。OKです。なんらな少し話を聞いていいですか?

数百人の患者を相手している主治医の立場になって考えると、カルテだけでは患者のリアルなイメージ像が湧かないと思いませんか?

直接伝えることで印象が残るし、もしかしてその場で意見書を作成してもらえるかもしれませんよ。

主治医が書きやすい環境になるように、患者の方から調整を心がけてみましょう。

(まとめ)主治医の意見書ってなに?

主治医の意見書は介護認定を決めるための参考書類の一つです。

主治医意見書よりも認定調査が大事と思われがちですが、信頼されているのは『主治医意見書』です。

主治医に意見書をしっかり書いてもらうために、

  • かかりつけ医に書いてもらう
  • 主治医意見書を書いてもらうことを直接お願いする

この対策をするだけで、介護認定の結果に大きく影響があるかもしれませんよ。

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